原作も映画もイマイチ知らない。
そんな「楽しめるか不安」なあなたに向けた「ガイド」になるよう、スタジオツアーの写真と共に紹介する超初心者向け「ガイド」の後半です。
前半はこちら。
※写真はしっかりめ、ストーリー展開も少し触ります。全くネタバレなしで挑みたい人は注意してください。
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禁じられた森
ホグワーツ城の周辺には、生徒たちが「立ち入り禁止」になっている森があります。
ホグワーツ周辺地図では右の辺り。
(haryy potter 英語版より)
危険な動物が住んでいたり、迷ってしまいそうなくらい鬱蒼とした広い森なので「Forbidden Forest」というわけです。
スタジオツアーではこの中に入り込むことができます。
ここまでの展示と打って変わって、暗い雰囲気。
そして、「展示を見る」というよりは没入感を味わえるような、アトラクションっぽい空間になっています。
ちょっと薄気味悪い雰囲気の中で迎えてくれるのが、ホグワーツの森と鍵の番人「ハグリッド」と魔法動物「バックビーグ」です。
バッグビーグは3作目の「アズカバンの囚人」に登場する魔法動物。
鋭い嘴に大きな鉤爪と恐ろしげな見た目ですが、きちんと敬意を持って挨拶をすれば、挨拶を返してくれる賢い動物です。
魔法生物飼育学の授業の中で、ハリーがこのバッグビーグにお辞儀をして、バッグビーグがお辞儀をし返してくれるというシーンがあります。
一緒に行った人や、周りの人が、この魔法動物の前で「お辞儀」をしていたら、そういうことです。
一緒にお辞儀する、または写真を撮ってと言われたら、バッグビーグがお辞儀をしているシーンをしっかり収めてあげると喜ばれるはずです。
ここからさらに進んでいくと、暗い森の奥のさらにその奥へと迷い込んでしまいます。
ここにいるのが、「アラゴグ」という巨大な蜘蛛です。
周りにいるのは、アラゴグの「家族」です。
この巨大蜘蛛のアラゴグは、秘密の部屋に登場します。
「怪物」ではなく、なんとハグリッドの「友達」です。
ホグワーツの生徒だった頃のハグリッドが学校の中でこっそり育てていたのですが、その後禁じられた森の中に棲家を移します。
勝手に家族が増えたのではなく、ハグリッドがアラゴグに「奥さん」を見つけて来て、巨大な一族を築いてしまったというとんでもない経緯(いきさつ)があります。笑
ハグリッドの小屋
アラゴグと出会ってしまった我々としては、「ハグリッド・・・!!!」と叫びながらの脱出ですが。
ハグリッドの小屋が現れます。
薪割り作業中。
裏に回ると、小屋の中を見ることができます。
ティディベアがいたりと、かなり可愛い趣味。
天井の上から、ホグワーツのトランクが吊るされています。
ハグリッドは、とんでもない濡れ衣を着せられて、ホグワーツを退学処分にされてしまいます。
その濡れ衣は、2作品目「秘密の部屋」で晴れることとなりますが、当時、教師の一人だったダンブルドアが、ハグリッドが森番としてホグワーツに残れるようにしてくれたのです。
アラゴグのようなとんでもない恐ろしい生き物を心から愛してしまうハグリッドの、荒々しくも温かい優しさが見どころです。
バックロット(屋外)エリアからレストランを抜けると、また屋外エリアへ。
バタービールバー
まずはバタービールバーがお出迎えです。
ハリーポッターといえば、「バタービール」の名前は出てくるかもしれません。
この「バタービール」が登場するのは、第3作品目「アズカバンの囚人」です。
ホグワーツの生徒たちは3年生になると、イギリスで唯一の魔法使いだけが住む村「ホグズミード」へ出かけることができます。
ジョークショップやお菓子のお店があったり(もちろん「魔法の」)、怪しげなパブがあったり。
そのホグズミードのお店でハリーたちが飲んだのが「バタービール」です。
ビールという名前ですが、ノンアルコールです。
プリベット通り4番地
バタービールバーの目の前に建つ立派なお家。
これが、「プリベット通り4番地」。
ハリーの唯一の親戚である「ダーズリー」一家のお家で、ハリーがホグワーツに入学するまで、そして入学後も夏休みには戻ってこなければいけない場所です。
先ほどのハグリッドのお家と比べた時の、差がここでのポイント。
世の中の不思議とかそういうものと最も遠い存在として、このダーズリー家は描かれます。
美しく揃った芝生などなど、直線的で理路整然としている雰囲気と、魔法の世界のどこか雑然とした雰囲気が対照的に描き出されています。
中に入ると、階段の下の扉が開いているのが見えて来ます。
この物置がハリーの部屋です。
ホグワーツからハリー宛に手紙が届き、その手紙の宛先に「階段下の物置」と書いてあることに怯えたダーズリーは、慌てて2階の1部屋をハリーに与えます。
それまで11年間をこの物置で過ごしたのがこの場所。
こんな場所が「ハリーの部屋」ですから、詳しい話を知らなくても、ホグワーツに入学するまでのハリーの日々が目に浮かぶかと思います。
蜘蛛やらなんやらには慣れっこだったり、ちょっとやそっとのことじゃ根を上げない我慢強さ、それからホグワーツへの思いの強さの背景には彼の生い立ちが深く関係しています。
続くリビングで再現されているのは、ハリー宛のホグワーツからのお手紙が大量に届き、大パニックを起こしているシーン。
お世辞にも「趣味がいい」とはいえない、見栄っ張りなダーズリー一家。
そして、至る所に飾られた可愛くて仕方がない一人息子「ダドリー坊や」の写真も注目ポイントです。
奥の部屋には、「アズカバンの囚人」の場面が再現されています。
浮かんでいるのは、ダーズリーおじさんの妹「マージおばさん」です。
ダドリーのことはめちゃくちゃに可愛がるこのおばさんですが、ハリーのことは目の敵にします。
ダーズリー家を訪れるたびに、ハリーはいじめてくるおばさんに耐えていたのですが、ホグワーツに入学して3年目を迎える前の夏休みに、ついに切れてしまいます。
マージおばさんを「膨らませて」しまったわけです。
風船のようにまんまるになったおばさんは、飛んでいってしまわないようにテーブルクロスをつかみます。
この後どうなるかは是非とも映画や本で…ということにして、これで完全に切れたハリーは、ダーズリー家を飛び出してしまいます。
ナイトバス
マグル(魔法族ではない人のこと)のお金を持たず、代わりにポケットにはじゃらじゃらと魔法使いのコイン。
手にはヘドウィグが入っていた鳥籠に、魔法の教科書や杖や箒が詰め込まれたトランクと、完全に怪しまれるスタイルで真っ暗な道に飛び出してしまったハリー。
そんなハリーを助けてくれたのが、「ナイトバス」です。
マグルには見えない(見ようとしていない)魔法使いのためのバス。
杖を掲げればどこへでも迎えに来てくれるし、どこへでも連れて行ってくれますが、そのかわり…、運転はとんでもなく荒いバスです。
(荒いなんてもんじゃない)
マクゴナガル先生の巨大チェス
1作品目「賢者の石」では、ホグワーツの先生たちが賢者の石を守るために様々な罠を仕掛けます。
その1つが「巨大チェス」。
ハリー、ロン、ハーマイオニーは自分たちが「チェスの駒」となって、頭脳戦を繰り広げます。
ただのチェスではなく、「魔法使いのチェス」なので、駒が「取られる」ときには、相手の駒が持っている武器でブン殴られるという荒っぽいルールです。
9と3/4番線ホーム
おそらく多くの人が一度は見たことがあるであろう、「ホグワーツ特急」が発車するホームです。
ここはもしかしたら説明不要かもしれません。
とにかく、上と奥への空間の抜けがすごいので、本物の駅のホームに迷い込んだかのようです。
ぱっと視界が開ける感じは、物語を知っているかどうかに関係なく感動できるはずです。
ホグワーツ特急の駅は、何か人里離れた山奥にあるわけではありません。
なんとロンドンの駅の「中」にあります。
ここがハリー・ポッターの物語が、ただの空想話で終わることなく、リアルと絶妙に結びついているところ。
このホグワーツ特急の駅をはじめ、魔法使いの「商店街」への通路も全て、マグルの世界のすぐ隣にあるんです。
私たちには「見えていない」だけ。
いいえ、見ようとしていないだけなのかもしれません。
だからこそ、「いやもしかして、ここに・・」と思わされてしまう。
そんな魔法をかけられてしまうのが、このホグワーツ特急のホームです。
9番線と10番線の間の壁を通り抜けた先、「9と3/4番線」があるなんて。
カートごと壁にぶつかろうとしているのではなく、壁の向こうにある「ホーム」へと通り抜けようとしているところなので、想像力を働かせてみてあげてくださいね。
ロンドン魔法省
そしてまたしても巨大な空間展示が。
これがロンドンにあるイギリスの魔法省です。
「イギリス」と書いたのは、実はフランスやアメリカなどなど各国に魔法省があるのです。
このあたりはファンタビにも登場するので、それぞれの国の魔法省を比べるのも面白いですよ。
イギリス魔法省はかなり重たい空気感な気がしてしまうのですが、それは中央の泉のせいです。
魔法省は何度か物語に登場しますが、スタジオツアー東京の魔法省は最終作品「死の秘宝」のときのものです。
このときの魔法省は、闇の魔法使いたちに乗っ取られたあと。
魔法使いの純血をよしとし、マグルたちを蔑むヴォルデモートの思考を端的に表しています。
石造りの石像の真ん中に、人が押し潰されて苦しんでいるような姿が見えますよね。
これが、魔法界に弾圧される「マグル」たちです。
上に載っている石碑には「魔法は力なり」と刻まれています。
表現は変わって来ますが、本の中では
何百何千という裸の男女や子どもが、どれもこれもかなり間の抜けた醜い顔で、捻じ曲げれられ押しつぶされながら、見事なローブを着た魔法使いと魔女の重みを支えていた。
ハリー・ポッターと死の秘宝(上)
いずれにしても、魔法使いを頂点として、マグルを支配しようとする思考が見て取れます。
ちなみに、これは「暖炉」で、ここから魔法省の職員たちが出勤して来ます。
公衆トイレの便器に足から入ってチェーンを引くと、この魔法省の暖炉につながっているという仕組み。
ちなみに濡れたりはしません。
みなさん、魔法省へ出勤して来た魔法使いのような写真を撮っているということです。
高い場所にあるので、中はよく見えないのが残念なのですが、職員たちが働く執務室も丁寧に作られているのだそうです。
ダイアゴン横丁
ハリーが「賢者の石」で初めて目にする魔法の世界が、ダイアゴン横丁です。
ロンドンの街中に入り口があり、魔法の杖や箒、本など様々な魔法の品々を買うことができる場所です。
「オリバンダー」の杖のお店。
ハリーたちが教科書を買うのがこちらの書店。
ハリーの白フクロウ「ヘドウィグ」は、ハグリッドがハリーに誕生日プレゼントして贈ったものです。
こういったお店はもちろんなんですが、ちょっと注目して欲しいのが・・
「小道」。
この脇道の先には「ノクターン横丁」という闇の魔法使いたちが利用するような場所があります。
マグルの世界のすぐ隣に魔法の世界があり、賑やかで明るい「ダイアゴン横丁」とつながった先に「闇」がある。
魔法の世界の広がりや、明るい部分ばかりではない、「暗さ」のようなものも感じ取れるのがダイアゴン横丁の面白さです。
ホグワーツ城の模型
ここはもうぐるっとその美しさを楽しんでもらうしかない部分ですが。
時間の流れがあるので、少し足を止めてみてみてください。
この移ろいゆく時間の美しさを、私は映画以上に、ハリーポッターの「ゲーム」で感じました。
朝の光に照らされ、昼間の眩しい光を浴びて、沈んでいく夕日がオレンジ色に世界を染めていく。
そして暗闇の中では、昼間は目が向かなかった場所が光を放つ。
そんな時間の流れをゆっくり楽しんでみてください。
1つだけ。
この場所。
船着場なのですが、映画の最終作品で登場する場所です。
まだ見たことない…という人も、ここまでスタジオツアーを堪能して来たなら、ちょっとは気になっている…はず!
ここは何も言わずに置いておきます。
まとめ
前半・後半に分けて、お話を知らない人にも見どころが分かるよう、物語の解説を交えながら紹介して来ました。
広すぎるスタジオツアー東京ですが、説明が信じられないくらい必要最低限。
えぇっと、まずその「守護霊ってなんすか?」みたいな疑問は置いてけぼりです。
少しでも知っていれば、足取りも軽くなると思いますし、展示を全て通り抜けてグッズショップに戻って来た頃には、ハリーポッターの魅力に気づいている…かも?
そうなればいいな、と思いながらまとめてみました。
▪️前編はこちら(↓)
映画を1つでも見られそうなら、とりあえず「賢者の石」だけでも見ておくと!
見放題配信を使えば、手間なく無駄なく映画を見ることが出来ます。
それも嫌!というひとのために、原作者が出版社に原稿を持ち込んだときの「あらすじ」を元にまとめました。