ハリー・ポッターとファンタスティック・ビーストは同じ魔法界での物語として繋がっています。
違うのは「時代」だけで、同じ魔法の世界の上に存在する物語なので下敷きになる空間は同じです。
そう言う意味では2つの物語は繋がっています。
ですが、あくまでも別々のシリーズ。
大きく繋がるのは、ハリポッターではホグワーツ魔法学校の校長先生として登場する「ダンブルドア」の存在です。
この記事では、ハリー・ポッターとファンタスティック・ビーストの「繋がり」をまとめます。
さらに、ハリポタ原作や映画を知っている人は、「どこまでファンタビの内容を知ってるのか」も。
ごちゃごちゃになっている頭をスッキリさせて、二つのシリーズの世界を楽しんでください。
ハリー・ポッターとファンタスティック・ビーストはどう繋がる?
ハリーポッターとファンタスティック・ビーストの繋がりをまとめると・・
- 同じ魔法界
- 主人公ニュートとハリーポッター
- 共通する登場人物
1つずつ見ていきます。
同じ魔法界を舞台にした物語
ハリーポッターもファンタスティックビーストも、どちらも同じ魔法界を舞台にしています。
特に、ハリーもニュートも暮らしているのはイギリスです。
なので、イギリスの魔法省が登場したり、ホグワーツ魔法学校が登場したりします。
同じ魔法界でも、時代によって法律や魔法使いを取り巻く環境、背景が異なります。
繋がりはありながら、ハリーポッターとは違う新鮮な世界を見せてくれるのがファンタスティックビーストの物語です。
主人公ニュート・スキャマンダーとハリーポッターのつながり
ハリーポッターと、ファンタビの主人公ニュート・スキャマンダーは直接出会ったりはしていません。
ですが・・
もし「賢者の石」の本を持っていたら是非とも、ハリーに最初に届いた「教科書リスト」を見て欲しい・・!
そこに載っている、魔法生物飼育学の教科書「幻の動物とその生息地」の著者がなんと、ニュート・スキャマンダーなのです。
我々がニュートの存在をしっかりと認識する、ずっとずっと前から、物語の中にそっと存在していたのがニュート、そしてファンタスティックビーストの物語なのです。
ちなみに、ハリーたちが使っていた教科書は実際に本として出版されています。
「教科書」というだけあって、ちょっとお堅い魔法動物たちを巡る法律や活動の変遷なども書かれています。
「読み物」としてはこちらなんですが・・
「観る」ならカラーイラスト版もあります。
図鑑サイズですが全ての魔法動物のイラストがあるのが魅力的すぎます。
イラストはどれも美しいので、「観たい!!」という人はこっちがおすすめ。
2つの話に共通する登場人物
ファンタスティック・ビーストは5部作が予定されていますが、2024年現在公開されているのは3作品目までです。
3作品目までで2つの物語に共通する登場人物は4人。
- アルバス・ダンブルドア
- グリンデルバルド
- アバーフォース・ダンブルドア
- ミネルバ・マクゴナガル
ダンブルドアの妹「アリアナ」もちょこっと関係しますが、ここでは省きます。
今の所、マクゴナガル先生はファンタスティック・ビーストの物語そのものに大きく関わってはいません。
なので、主に関係してくるのは、若き日のダンブルドアと、ファンタビで悪役を引き受ける「グリンデルバルド」。
さらに言えば、ダンブルドアの弟であるアバーフォースも3作品目でスポットが当たります。
アルバス・ダンブルドア
3作品目ではタイトルにもなっている、ダンブルドア。
ファンタビシリーズには2作品目から登場します。
若かりし日のダンブルドアが何を思っていたのか・・
ハリーポッターではスポットが当たらない。
・・というかちょっと話が及びかけても、本人や作者にすぐ逸らされてしまって、なかなか触れられることのなかったダンブルドアの内面に正面からスポットが当たります。
ハリーポッターの時にはもう随分年を重ねていますから、癒えない傷として抱えながらもどこか冷静に客観的に語られます。
ですが、ファンタビではまだまだ生々しい傷跡。
実際に苦悩するダンブルドアの想いに触れられるのは、魔法の世界と言う舞台を共有した別シリーズならではの面白さです。
グリンデルバルド
「自由」という魅惑的な思想をもとに、巧みな言葉とカリスマ性で魔法界だけでなく、マグルの世界をも支配しようとする。
そんなファンタスティック・ビーストでの「悪役」がグリンデルバルドです。
ハリーポッターシリーズでは、6作品目「謎のプリンス」でダンブルドアとの関係が明らかになります。
さらに過去の回想としてだけでなく、生きたグリンデルバルドもわずかですが登場します。
アバーフォース・ダンブルドア
アバーフォースは、ダンブルドアの実の弟です。
ファンタビの3作品目「ダンブルドアの秘密」では、鍵となるキャラクターの1人であることが判明します。
ハリーポッターでは、ホグズミード村にある「ホッグズヘッド」の店主をしています。
最終巻「死の秘宝」ではハリーはその存在を認識します。
が、実は「不死鳥の騎士団」にも登場していた・・というのは、「魔法ワールド大図鑑」情報です。
ハリーポッターの物語で描かれる、アバーフォースの「兄アルバス・ダンブルドアへの感情」は、複雑そのものでした。
ですが、ファンタビの物語を知ってから、ハリーポッターに登場するアバーフォースの言葉を読むと、知っていた事実からだけではない、もっとさまざまな意味が含まれていることが読み取れます。
・・まだ深くなるのですね、ローリング先生・・。
ハリー・ポッターの原作を読んでいる人はどこまで知ってる?
ハリー・ポッターの原作を読んだ人は、ファンタビの物語の展開をどこまで知っているかですが・・。
大枠の流れは知っている
というのがリアルな話です。
でも、「大枠」であって、詳細は語られていないので、どうやってその結末に辿り着いたのかは、ハリポタ原作読者も知りません。
ファンタビ3で、ダンブルドアの過去は語られましたし、グリンデルバルドと戦うことを決めた経緯も描かれました。
しかし・・
グリンデルバルドとの最終決戦は1945年。
グリンデルバルドとの戦いである「世界魔法大戦」が1926年〜1945年まで。
時間の流れからしても、まだまだまだまだ語られていない物語があるわけです。
ハリーポッター本編にもグリンデルバルドが登場
そこからグンと時間が流れて、グリンデルバルドはハリーポッターの時代にも登場します。
それは最終巻「死の秘宝」。
ネタバレになるので詳細は語りません。
ちなみに、このシーンを知っていると「黒い魔法使い」の冒頭シーンがもはや悶絶シーンになります。
いや実際は「脚本版」の本を読まないとわかんないので、そこまで読んでから映画を見ると・・
!!!!!!
声にならない声が出ます。
詳しくは・・
が、ハリーポッターの読者もグリンデルバルドについての知識は本当にこの程度。
そう言う意味では、ファンタビとハリーポッターはどっちが先でも面白い・・
というか、もしかしたらファンタビからの方が面白いかも・・とも思ってしまいます。
もちろん間は抜けるんですが、今から7巻読め・・!と言われるよりは、ファンタビの3作品を映画で見た方が、ダンブルドアの物語をめちゃくちゃワクワクと共に見られるんじゃないかと。
原作や映画のハリーポッターを知っていると、「ああ、でもこうなるんよね」とか知ってしまっている部分もあるので・・
一回記憶消してからファンタビ観たい
という願望は捨てきれません。笑
それぞれの見る順番のメリットはこちら(↓)
ハリーポッターとどう違う?ファンタビにしかない魅力
ハリーポッターと物語の根っこは共有しながら、明らかにその色合いが違うのが、ファンタスティック・ビーストです。
詳しくは、こちら(↓)の記事に譲りますが、その違いと魅力を少し紹介しておきます。
魔法が日常に根付いている
主人公が大人の魔法使いということもあって、魔法が日常に根付いています。
ハリーポッターの時って、呪文がちょっと振りかぶってる感じがするんですが、ファンタビの方は「ポン」と軽い。
レンジでチン、くらい本当に毎日使っている「日用品」なんだと言う感じがします。
(もちろん大きな力のかかる魔法は別ですが)
舞台が世界へ
一方、ファンタビは舞台がイギリスだけではなく、アメリカのニューヨーク、パリなど世界へ飛び出していきます。
時代が変わると、魔法使いを取り巻く環境は大きく違うのはもちろんですが、国の違いも面白さです。
各国の魔法省が出てきますが、それぞれ個性が豊かで、なんといっても・・綺麗・・!!
フランスの魔法省なんて本当に美しいです。
美しさだけでなく、たとえば1作品目の「魔法使いの旅」では、アメリカの魔法界では魔法生物の飼育が禁止されていたり、魔法使いとマグルの結婚や友達になることすら禁止されていたりします。
現実と一層リンクする魔法の世界
ハリーポッターの魅力の1つは、物語の中に時間の流れがはっきりとあることですが、ファンタビではそれがさらに「魔法界の歴史」という大きな時間へと広がります。
そもそも現実世界の延長に描かれたハリーポッターの世界ですが、特にファンタビではシリーズ1作品目でジェイコブは「戦争から帰ってきて…」と言う言葉を口にしています。
おそらく第一次世界大戦。
さらに、グリンデルバルドが2の「黒い魔法使いの誕生」で集まった聴衆に見せたのは、「原爆のきのこ雲」のように見えました。
「世界魔法対戦」と名付けられたグリンデルバルドどの戦いは1945年に終わりますが、これはちょうど第二次世界大戦の終戦と重なります。
これから4,5が公開されれば(公開して欲しい・・!)、ハリーポッターの時代以上に現実と絡んでいくのかもしれません。
時間も空間も、大きく広がっていく魔法の世界。
・・というかそもそも作者の中にはあって、ハリーポッターのときはほんの一部しか見せてくれなかった・・ということなのかもしれません。
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まとめ
ファンタスティック・ビーストとハリ・ポッターの物語は、魔法界の「歴史」という同じ時間軸の上で繰り広げられる物語です。
魔法界の歴史があり、法律があり、さまざまな人が生まれ、命を落とし、そこへマグルの世界が絡み、イギリスを飛び出し全世界が絡んでいく・・。
とんでもなく壮大すぎる物語。
でも作者J.K.ローリングの中には、その壮大な時間の流れと移り変わりがはっきりと存在していて整然と並んでいる・・
それがよく分かるのが、なんといっても「賢者の石」の教科書リスト。
「幻の動物とその生息地」の教科書から始まる物語がどう広がっていくのか・・
是非ともシリーズ4作品目を・・!!
と願いながら、それまでファンタビやハリーポッターの世界を復習しておきましょう!