- ハリーポッターが面白かった
- 後半は暗いお話な気がした
- あんまりよく分からなかった
こんなふうに感じているなら、ぜひ本を読むべき!
・・というか読んでほしい。
映画と本が「ちょっと違う」なら、映画だけでもいいと思うんです。
が、実は、物語の謎を解く鍵や、キーになる人物も「結構違います」。
これは物語の好き嫌いや分かりやすさ、面白さにも大きく関わってくる部分。
単純にページ数やボリュームだけじゃない本も読むべき理由を、作品ごとにまとめます。
もちろん、本を読むときに一番驚いてほしいし、一番感動してほしいので、伝え方はめちゃくちゃ工夫しつつご紹介していきます。
- ハリポタの映画を見たけど本も気になっている
- 原作本を読むべき理由を具体的に知りたい
- ネタバレは控えて欲しい
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ハリーポッターの映画を見たけど本も読むべき人
ハリーポッターの映画を見たけど、本も読むべきなのはこんな、あなた。
- ハリーポッターが面白かった
- 後半は暗いお話な気がした
- あんまりよく分からなかった
ハリーポッターが面白かった人
ハリーポッターが面白かった人は、本を読めば、間違いなく楽しめます。
ハリーポッターのお話は単純な「起承転結」じゃありません。
巻数が多いというのもありますが、そこら中、「起」だらけです。あっちでもこっちでも新しい話が始まります。
でも、起こったことに気づきません。
あとあとになって、「ん?もしかしてこの話、あそこから続いてる??え?え?」ってなります。
なのでクライマックスはもちろん、それぞれの見せ場というか、盛り上がるシーンの1つ1つに、全ての巻の全ての要素が必要です。
いえ、一つ残らずしっかり読まないとわからないという意味ではなくて。
読み飛ばしていたっていいんです。読み飛ばしていても、つながっていく感じをちゃんと味わえるのが、作者のすごさ。
なんとなく物語に連れられて、先へ先へと自然に進めます。
で、「ドーン・・・!!」
「え??」ってなるので。
そのドーンという衝撃を全力で楽しもうと思うと、映画は映画、本は本・・なのです。
後半は暗いお話な気がしたというあなた
2作目「秘密の部屋」くらいまではそうでもないんですが、3作品目以降は、ちょっと映画の画面が暗め。
ですが、原作はもうちょっと明るいです。楽しいです。
確かに後半にかけて話は重たく深刻にはなっていきます。
が、その中でも明るいやりとりがあったり、キャラクターの個性が光る話やほっこりする話がでてきます。
あんまりよく分からなかった‥というあなた
ハリーポッターってファンタジーに見せかけて、実はかなり高度なミステリーです。
犯人がいて、謎が1つで・・ではなく、そもそも謎が自然に隠されすぎていて、何が謎かもわかりません。
その鍵が至る所に出てくるのですが・・
映画と原作では、出てこないキャラクターやエピソードがある・・レベルではなく、そもそも物語の謎を解く「鍵」そのものが違ったりします。
そうすると、原作では何も問題なく理解できるところが、「ん?なんでそうなった?」とかになることも。
例えば原作の物語は、映画のシーンより前から始まります。
ハリーの親戚であるダーズリー一家がどういう存在で、どういう家族なのか、どういう考え方を持っているのかが1つ鍵になってきます。
なので、この「序章」の部分、さらに原作では毎回出てくる「夏休み」のシーンも欠かせません。
2作品目の秘密の部屋で屋敷しもべ妖精のドビーが出てきますが、原作にはほかにも物語のキーになってくる妖精がいます。
さらにこの屋敷しもべ妖精に対するハーマイオニーの向き合い方が、この後の「呪いの子」にも繋がっていきます。
ハリーポッターの続きを100%楽しむには、原作本の描写は絶対あったほうがいい・・!
あと、原作本だと毎回ダンブルドアが結構な説明をしてくれます。後で詳しく書きますが。
ここも、物語をきちんと理解する上で助けになるので、
よくわからなかった・・
と思っているなら、ぜひ、原作本をまずは1冊読んで欲しい・・!
各巻・作品ごとに見る「本」を読むべき理由
読むべき理由を各巻・作品ごとにまとめてみます。
とりあえず4作品目までにします。
1作品目:賢者の石
原作では、ハリーが登場しない、ヴォルデモードの脅威が去ったその日が、ハリーの叔父であるダーズリー氏の目線で描かれます。
突然魔法の世界ではなく、魔法や不思議が大嫌い・・嫌いというより嫌悪というか、恐怖というか・・
「普通」でありいたいダーズリー私の目線から見ると、魔法の世界の「不思議さ」がより一層際立ちます。
物語の大筋は映画で味わえるのですが、実はもう少し・・いえ、かーーなり色んな話が入ってきます。
物語の軸というか根幹・そもそもの謎解き部分すら違っているので、また新しい物語として読めるくらいの
ハーマイオニーやネビルの活躍もありますし、この初めの1冊のなかにものすごく色んなことが詰まっているので、賢者の石だけでも、映画がより際立って感じると思います。
2作品目:秘密の部屋
秘密の部屋で登場する屋敷しもべ妖精のドビー。
原作本では、もう少し強めの役割を果たしています。
この後もドビーは登場しますし、そもそもドビーの置かれている「屋敷しもべ妖精」という立場も物語の大きな要素になってきます。
ラストの展開はさらにドキドキはらはらします。
3作品目:アズカバンの囚人
ちょっと大人になったハリーのシリウス・ブラックに対する気持ちの動き、これも物語を大きく動かすので、ここは本で読んでおきたいポイントです。
ルーピン先生とのやりとりやスネイプ先生の話、ハリーのお父さんのお話など、ここから先の物語を120%で楽しむためには、ぜひ細かな気持ちやセリフのやり取りを読んでおいて欲しい!!
特にラストに向けての展開は本で読んだ方が、すっとまとまって飲み込めると思います。
ちなみに、マージおばさんとの関係も、ハリーが短気じゃないってよくわかります。
この後の作品で短気なハリーも出てきますが、少なくとも「アズカバンの囚人」のハリーは悪くないです。
そして、この年のハリーの夏休みは、本で読むともう羨ましすぎる・・
ダイアゴン横丁ってあまり出てこないので、ダイアゴン横丁を魔法の世界に馴染んだハリーの目で見ると、ちょっとした観光旅行の気分が味わえます。(アイスクリーム・・いいな・・)
4作品目:炎のゴブレット
ここから映画と本がちょっと離れていきます。
ここまで映画で見たなら、映画が面白かったあなたはもちろん、ちょっとよく分からなかったな・・というあなたにも読んで欲しい。
この物語の一番大きな軸は、ハリーが難しい「課題」に取り組むこと。
なので、この課題そのものが1つずつ、大きな謎、ミステリーになります。
そんなもん絶対無理・・っていうかそもそも課題が何かわからん・・!みたいな。
それをいかに自然に・・そう自然に解決に導いていくのかが面白さのポイントなので、ここはもう原作本を読まないともったいない・・!です。
ハリーに対する、ロンや周りの生徒たちの感情が大きく動いていく話でもあるので、細かな描写をしっかり心に刻みたいところ。
シリウスとの会話や関係性も。
シリウスがどれくらいハリーを大切に思っているのか、そのつながりやどうにもならない感情が描かれます。
それから、クイディッチワールドカップは、原作では実はしっかり試合をしています。
試合が物足りなかった・・という人は、ぜひ本を・・!クラムが本当にかっこよく感じますし、どれくらすごい人物なのか、ちゃんとわかります。
さらにどれくらい魔法界がこのスポーツを愛しているのかも。
このワールドカップから色々なことが始まっていきますが、もう少し自然です。
そしてもう少し平和です。
盛り上がるし、楽しい瞬間がたくさんあります。
し、ここの些細なやりとりが、この後の話に響いてき行きます。
映画見て、なんだかハリポタちょっと暗くなっちゃった?・・て思ったら、・・ぜひ原作を読んで欲しい。
5作品目:不死鳥の騎士団
映画の3作品目、4作品目で少し原作から離れていったものの、ここからもう一度、原作小説がベースに戻ってきます。
なので、もし原作ファンで、4作品目まで見て「うーーん」ってなっていたなら、戻ってきて5作品目から見て欲しい!
それくらい5作品目以降の映画は面白くなっていきます。
何より「魔法の表現」が美しく、大迫力に。
これは映画でし味わえない魅力です。
大人の魔法使い同士の戦いは迫力が違いますし、本の文字を読んだだけの個人の想像力を遥かに超えた表現がたくさん出てきます。
一方で、繊細さが一層増すのも「不死鳥の騎士団」。
ハリーそのものが思春期真っ只中なのもそうですが、シリウスもこれまでとは違った意味で追い詰められています。
ハリーのシリウスへの思いが、シリウスのハリーへの思いが紡がれていきます。
ただ、大人の思いと子どもの思いって違う。
それはどんなに賢いハーマイオニーにすら見透せないもので、反対に魔法界で一番偉大なダンブルドアにすら見えないもの。
その切なさと誰かを思う気持ちの素晴らしさを、改めて感じられるのは、やはり原作小説です。
さらにいえば、平和を手放したくなくて危機的な状況と向き合えない。
噂や報道、長いものにまかれてしまう人間の弱さのようなものも浮き彫りに。
ちなみに、映画でも描かれますが、ある人物のせいで、今まで苦手だと思っていたキャラクターが人間味のある愛すべき人物に見えてきます。
映画でも嫌ですが、原作小説ではもっと痛烈。
もっと嫌です。笑
抑圧された分、後半での胸のすくような展開が、より一層開放感を増します。
6作品目:謎のプリンス
魔法界の闇が魔法族でない人たち、「マグル」の世界にも広がります。
「ヴォルデモート」とは一体なんなのか。
過去と現在を行き来しながら、物語の中に埋め込まれた「秘密」が少しずつ明らかになっていきます。
魔法省によって抑圧されまくった前作「不死鳥の騎士団」とは違い、映画では「魔法の世界」がフルスロットルで溢れます。
魔法表現がとにかく美しく、不思議で、恐ろしい。
原作を読んで欲しい理由は、たくさんあります。
ただ・・1つに絞るとしたらここしかない、というのだけ。
原題は「Half Blood Prince」なんです。
謎のプリンスっていう日本語タイトルではちょっと分かりにくいですが、原作の中では、この「Half blood」に意味がこもります。
2作品目の「秘密の部屋」からずっと魔法界の争いや差別の中には、この「家系」や「血統」がありました。
Princeが誰なのか・・ではなく、「Half blood Prince」と名乗ったのか。
それを原作小説で知って欲しい。それから最終巻に行って欲しい。
もうこれは、・・祈りです。笑
7作品目:死の秘宝
7作品目には、魔法界の子どもたちなら誰でも知っている「童話」のようなお話があります。
そのお話がどう最後の戦いと結びついていくのか・・
映画ではこの表現がものすごく素敵に描かれています。
で・・原作とは違う部分も出てきてしまいます。
ダーズリー一家、とくに「ダドリー」と「ハリー」のこと。
さらに、キャラクターの生死にも関わることだったりします。
このめちゃくちゃ長い緻密すぎる物語が、この7冊目でまとまるわけですから。
ハリーとロン、ハーマイオニーの関係。
ハリーの優しさや強さに触れて変わっていった者たちの姿。
物語の最初から、強い祈りを抱えて生きてきた人の結末は、原作小説の中ではより厚く、熱く胸に迫ります。
大人になったらより一層かもしれません。
いくつもの愛情の折り重なりが「ハリーポッター」という長い物語を紡いでいる・・
映画でも表現されていますが、小説は、その重なりがさらに多いと思ってもらえれば。
色とりどりのキャラクターたちの切なすぎる物語、しっかりと受け止めて欲しいです。
もうね・・ファンタジーとか物語を超えちゃいますので。
原作本では学期の終わりにダンブルドアの解説がある
映画だと、学期の途中で作品が終わったりします。
ですが、原作ではきっちり、夏休みがあって、学期があって。
1年が終わってまたマグルの世界に帰っていく・・というところまでが毎回描かれます。
さらに、1年の終わりにはダンブルドアがハリーが知りたいこと、さらにこの段階で知っておくべきこと、わかってきたことを語ってくれます。
結構なページを割いて。
この語りがあるから、長いお話を自分の中で納得して、本を閉じることができます。
確かに、「うわここからどうなるんだ!!」と思うんですが、それ以上に、「いったんお話が区切られた、続きはまた今度。いやぁよくここまで読んだなぁ」という達成感が強いです。
じゃないと、発売日まで辛すぎる日々を送らなきゃいけないところでした。
映画も「賢者の石」はちゃんとその形が取られていますが、そのあとはだんだん・・。
なので、ここが、そもそも映画と違うところかもしれません。
もちろん謎だらけですから、続きは気になりますが。
学校の1年間を終えた・・という感覚に、ハリーだけでなく、読んでいる方も一旦一段落したな・・となる・・そんな感じです。
「本」の情報量は映画を超える
単純にページ数と時間の問題だけだと思っていたんですが、やっぱり本の情報量ってすごいなと、この記事を書いていて改めて感じました。
映画は動画ですから、言葉以上に表情や「絵の力」で見せる場面も多いです。
あまり、喋りすぎるとなんだか野暮ったくなるし、説明しすぎるとつまらなくなります。
でも、本の場合は説明がないとさっぱり分かりませんから、どんな表情をしていて、どういうことがあって・・というのが詳細に描かれます。
ファンタジーという荒削りなものではなくて、うすーーい氷の上に物語が載っているような、ちょっとでもずれてしまうと意味が通らなくなるような、そんな繊細なストーリーがハリーポッターの物語です。
ハリーポッターの映画を見て、この世界って素敵だな。
と思ったら、もう絶対に原作本を見るべき。
反対に、映画を見て、「うーんよくわからんな」と思ったら、そう判断するのは原作本を読んでからでも遅くない・・!
とりあえず1冊だけでも読んでみるかな・・ということなら、電子書籍もおすすめ。
Amazonのkindle unlimitedならハリーポッターの原作全7作品が読み放題です。
本を開く時間がない!ということなら、オーディオブックで聴く読書もおすすめ。
夜寝る前に魔法の世界へ・・行ってみませんか?
まとめ
ハリーポッターの本を読むべきか迷っているあなたに向けて、読むべき理由をまとめてみました。
映画のハリーポッターの世界ももちろん素敵。
というか、私が本を読みながら思い浮かべているのは、映画のハリーだし、映画のハーマイオニーだし、映画のホグワーツ城です。
だから、ハリーポッターは本を読む上でも映画の映像の力は欠かせません。
でも、やっぱり映画には時間やもろもろ制約が。
全ては盛り込めないのが切ないところ・・。
なのでぜひ、映画のイメージをもった状態で本を開いてみてください。
映画もハリーポッターの世界も、もっともっと好きになれるはず。
Amazonプライムビデオで見放題になったのも追い風。
詳しくは「【2023年12月31日】ハリーポッター映画がamazonプライムビデオで見れるように!」で。
正直、まだこれからハリーポッターの本を楽しめるなんて、うらやましすぎます。笑
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そのあとはぜひ、本を買ってみて欲しい・・!