ファンタスティック・ビーストは難しい?面白くない?ハリーポッターとの違いや共通点で面白さを解説

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なんだか難しい…

そう思って、途中で辞めてしまったけど、

「やっぱり気になる!」というあなた。

この記事では、ファンタビが難しく感じてしまう理由と、ハリポタとの違いや共通点をまとめます。

2作品目までだと分からなかったことが、3作品目でずいぶん大きく前に進みます。

2作品目で、「もやっ」としちゃって諦めてしまっていたら、もったいない・・!

ファンタジーなのにリアルすぎる、作り込まれた大人の魔法使いの世界を楽しめるよう、この記事でお手伝できればと思っています。

この記事の内容
  1. ファンタビシリーズが難しい理由
  2. ハリーポッターとの違いや共通点

▪️ダンブルドアの秘密の解説は(↓)

▪️本も理解の手助けに!

目次

ファンタビがよくわからない、難しいのはなぜ?

実際私もファンタビを初めて見た時は、なんだかよくわかりませんでした。

難しいと感じてしまう理由は大きくこんなところにある気がします。

  • 勧善懲悪のストーリーではない
  • ファンタスティックビーストは映画のための作品

先に結論から・・楽しむには繋がりを意識しすぎないことが大事なんだそうです。

どういうことかというと・・

楽しむコツは繋がりを意識しすぎないこと

実は2作目のDVDの特典映像の中でJ・Kローリングがこう話しています。

今ある材料だけで判断しないで。
早とちりせずに作品をしっかり見てほしい。

もはや、この一言に集約されます。

すぐに「あれはこうなのか、どういう意味なのか?」と答えを焦ってしまうのではなく、とにかく5作品しっかり見なさいということ。

細かいところは、ちゃんと後で明かされるので、あまり考えすぎずに作品を楽しまないともったいないですよね。

ここを意識した上で、難しく感じてしまう理由を、ストーリーやその舞台からも見ていきましょう。

勧善懲悪のストーリーではない

登場人物が多いこともさることながら・・

物語が「悪vs正義」という構造になっていないのが、分かりにくさの1番の原因だと思います。

ハリポタの場合は、もうヴォルデモートの悪は完全に悪でしたし、どうやったって敵でした。

とっても分かりやすかったわけです。

一方「ファンタスティック・ビースト」の場合は、主人公のニュートと対立するのが、「悪役」のグリンデルバルドです。

ところが、この「悪役」であるはずのグリンデルバルドが語るのは、「正義」や「自由」です。

言葉巧みに人々の心を酔わせる、掴みどころのない人物です。

無慈悲だし、確かに悪い奴っぽいのですが、言っていることは分かるような気がしてしまう・・。

物語の中でもグリンデルバルドの掲げる「自由」に多くの人が惹かれ、彼の元に集まっていきます。

魔法使いではない人(マグル)に悪さをしてやろうとかではなく、純粋な自分自身の思い、願いを叶えるために、グリンデルバルドの方へと傾いてしまうキャラクターも現れます。

ダンブルドアでさえ、真っ向から対立しに行こうとしないので、余計に

ん?どういうこと?

となってしまうのですが・・

物語が進む中で、それぞれが正しいと信じるものを見つけていく、もがいていく様子が描かれます。

一人の人の心って複雑で、明確に白黒ついているわけじゃないんですよね。

今はどうしてもこれが欲しいから、こっちにいるんだ・・っていう感じ。

登場人物たちの揺れ動く姿を、どう捉えれば良いのか、ちょっと考えさせられてしまいますし、考えなければ、この物語の深いところを捕まえることができないのだと思います。

そういう意味でも早合点しないで、物語をしっかり見ることが大事なのかもしれません。

ハリポタも確かに深いのです。

でもハリポタの方は、見る時や読む時には深く考えなくても、人としてあるべき姿とか、優しさとか、愛とか、そういうものの大切さが読み終わった後に自然に心の奥に残っている・・という感じだったので、そういう意味では、ちょっと違った見方が必要そうです。

とはいえ、これも「大人」の魔法界だからこそ。

ちょっと考えさせられて、「敵」ではなく「対立する」と書いてしまいます。

ファンタスティックビーストは映画のための作品

そもそもファンタビは、映画を制作するためにJ・Kローリングが執筆した作品。

ハリーポッターとは違って原作本があっての映画ではなく、もともと映画にするための作品です。

ファンタビの本も出版されていますが、こちらは映画の「脚本」版。

ハリーポッターは映画だけでももちろん面白いですが、やっぱり文字で読んで初めて分かる部分も多い・・!

ファンタビは映画のために練り上げられているので、映画を見れば物語がちゃんと理解できて、繋がりも伏線もすべてを映画の中で味わうことができます。

ただ、ファンタビは映画を見ないと分からないので、小説で補完して・・ということができません。

その分、誰にも本当のことが分からない・・というのが「難しい・・」に繋がってしまうのかもしれません。

で、やはりJ.Kローリングの言葉。

まずは物語をしっかり見る。

それに3作目まで見ると、2作目のモヤモヤがだいぶ晴れると思います。

ちなみに物語の起源となっているのはこちらの本。

もともとはチャリティーのためにJ・Kローリングが書き下ろしたもので、ワーナー・ブラザースが権利を買い取って、この映画の製作へとつながったそうです。

ファンタビとハリポタの違いは?

ファンタビとハリポタ、同じ魔法世界を題材にした2つの作品は似ているようで大きく違う部分もたくさん。

ファンタビはハリポタとどう違うのか、その違いは3つ。

  • 舞台は世界であり、人間界を巻き込む
  • メインキャラクターが大人の魔法使いとマグル
  • 魔法動物が物語に大きく関わってくる

舞台は世界であり、人間界を巻き込む

1作品目の舞台はアメリカ、2作目はフランスのパリです。

ハリポタの舞台はイギリス・さらに言えば、メインはホグワーツ魔法学校の中です。

ハリーは夏休みを魔法の世界ではない普通の世界・マグルの世界のおじさんの家で過ごしますが、それ以外の場面はほとんどが学校の中。

それでも十分に物語に広がりを感じていてのですが、ハリポタで描かれた世界が、J・Kローリングの描く魔法の世界の「ごく一部」であることに気付かされました。

広い世界にいると思っていたのに、実はとても狭い場所にいた・・という驚き。

ハリポタの舞台となった学校の中ではなくて、ニューヨークやパリといった現実の町が舞台になっているので、大人でも自然に入り込めます。

主人公を始めメインキャラクターが大人の魔法使いとマグル

さらに、ハリポタは子どもの魔法使いが主人公だったのに対して、ファンタビはメインキャラクターは大人です。

人間の世界では、魔法使いはその力や正体を隠して生きていかなければいけません。

魔法がマグルにバレてしまうと、法律違反・罰を受けます。

その仕組み自体はハリポタにもありましたが、ファンタビではここにスポットが当たります。

魔法学校の中は魔法使いしかいませんから、魔法使い放題です。

が、卒業後はそんなわけにはいかないんですよね。

常に隠れるようにして生きなければいけない。

子どもの魔法使いは夏休みは魔法が使えないルールなので、大人は自由に魔法を使い放題なのか・・と思っていましたが、実は大人の方が制約を強く感じているのかもしれない。

主人公や描かれる視点が変わると、魔法の世界の新しい一面が見えてきます。

ハリポタでは描かれなかった魔法界の違う一面が描かれるのがファンタスティック・ビーストのシリーズです。

2作品目からですが、ホグワーツも出てきます。

ハリポタ時代には年を重ねていた先生たちの若かりし頃の姿が見えたりして、楽しいです。

魔法動物が物語に大きく関わってくる

ハリポタにも魔法動物は出てきますが、ファンタビはニュートが魔法生物の研究者ですから、魔法動物がより多く描かれます。

物語にもしっかり関わってきます。

ファンタビの世界で描かれる魔法動物たちは、世界各地の民話や神話・伝承などに出てくる生き物たちです。

日本の「鬼」とか「河童」とか出てきます。ちょっと嬉しい。

でも鬼も河童もなんかオシャレ。笑

ニュートの時代、アメリカの魔法界では魔法動物の飼育が禁止されていて、さらに魔法動物への理解も進んでいません。

ニュートはそんな中で魔法動物をたくさんの人に理解してもらおうと、本にまとめたり研究をしたりしています。

人にはちょっと距離を取るニュートですが、動物たちのことになると前のめり。

ニュートを通してみる魔法動物たちの姿は、本当に愛おしい。

奇妙なのに可愛い・不思議な動物がたくさん出てきます。

ハリポタとファンタビの共通点は登場人物への共感

ハリーポッターのホグワーツ城の写真

ハリー・ポッターと賢者の石が発売されてから20年以上。

それだけ経っているにもかかわらず、なぜここまでハリーポッターに、そしてファンタスティックビーストに多くの人が心惹かれるんでしょうか。

その答えが、ファンタビ2作目のDVDの特典映像の中にありました。

登場人物が抱える”疎外感”

J・Kローリングが描くキャラクターたちは、皆心のどこかに「疎外感」を抱えています

ハリーポッターのハリーもマグルの世界では、”おじ”や従兄弟にいじめられたり疎まれたりしていました。

ファンタビのニュートも自分が周りに馴染めていないことを意識しています。

そして誰もが持つ欠点を彼らもちゃんと持っている。

そんな心のデコボコが、物語の中のキャラクターの行動や言葉に折り込まれて行くので、読んでいて・見ていて共感してしまいます。

心が持っていかれてしまうんですよね。

魔法も使えないし、イギリス人でもないけど・・・心の中に引っかかった傷みたいなものに響いて、キャラクターに自分を重ねずにはいられない。

あんまり好きじゃなかったキャラクターが、いつの間にか全てのお話の中で一番愛おしく切ないキャラクターになっていたり・・。

ファンタビにもハリポタにも登場する「マクゴナガル先生」の人生。

ハリポタの世界に足を踏み入れたなら、どこかでぜひとも読んでほしいです。

まとめ

ファンタスティックビースト、なんだか難しいと感じてしまう理由は大きくこんなところにある気がします。

  • 勧善懲悪のストーリーではない
  • ファンタスティックビーストは映画のための作品

特に1作品目は単純なんですが、2作品目はちょーーっと複雑に。

分からなーい!が積み上がって1番もやもやするかもしれません。

さらにハリポタとは違う、ファンタビならではの特徴も複雑さをさらに複雑にします。

  • 舞台は世界であり、人間界を巻き込む
  • メインキャラクターが大人の魔法使いとマグル
  • 魔法動物が物語に大きく関わってくる

でも、ハリポタと同じように、共感できるキャラクターたちの姿があり、3作品目では物語がぐっと前に進みます。

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